オートビレイ体験

 通ってるジム(チャルゴクライミングジム)がお休みだったので、某ジムでオートビレイを体験してきた。某ジム、と伏せているけど、このへんでオートビレイを体験出来るところと言えばあそこしかないのであまり意味はない。名指しで書きたくないことがあるから伏せていると察していただきたい。

 オートビレイ(オートビレイ機)とは何ぞや?
 一般にクライミングと言われるものは、アバウトに区分けすると、ロープを用いたクライミング(リードクライミング)と、ロープを用いないクライミング(ボルダリング)に分かれると思う。リードクライミングでもゲレンデなのかビッグウォールなのかアルパインなのかミックスなのか云々あるけど割愛するし、リードのルートをロープ無し(フリー)で登る場合もあるし、ボルダーでもハイボルダーだってあるけど、そのへんはバッサリ割愛させていただく。

その、リードクライミングの場合、登ってる人が万一滑落しても岩や地面に衝突しないよう、ビレイヤーと呼ばれる役目の人がロープを用いて確保(ビレイ)する。この時、必ず2名いないと登れないわけだ。いや、ソロで自己確保しながら登る人もいますけど割愛させてくださいね……

話を戻して、2名いないと出来ないクライミングについて、いつもいつも相方と予定が合うわけでもないし、そもそも相方がいない人だっている。そんな時に、機械がビレイしてくれたら。そういう発想から生まれた機械がオートビレイだ。

 オートビレイの仕組みは単純で、ジムの壁(大抵はリード壁)の上の方に、巻き尺みたいな機械(オートビレイ機)がある。そこから伸びているロープを、身につけたハーネスに通常のリードクライミングと同様に付ける。ロープは常に軽くテンションが掛かっていて(軽く引っ張られていて)、登ってる途中でクライマーが落ちると(ロープが伸びる方向に引っ張られると)、少し落ちつつ速度が落ちて安全に降りられる、という仕組みだ。平たく言うと、リード壁をトップロープ(リード壁で最初から一番上にロープをかけてビレイしてもらいながら自己確保無しで登る方法)で登る形式に近い。

さてオートビレイを実際に体験してみると、その独特な感覚に戸惑った。リードクライミングの経験はないもののトップロープの経験はあるのだが、そのトップロープとも、ボルダリングとも違うのだ。先に書いたようにオートビレイの場合、常に上方向にテンションがかかっている。当然何もしなければ落ちる程度のテンションなのだが、登ろうとする際は常に、気持ち「引き上げられてる?」という感じがする。更に、被った壁ではがれそうになっても、テンションが掛かっているのではがれにくく感じる。なんて言うか、ズルしているような感覚だ。

とは言え、登っている壁はリード壁。長く、そして高い。登っているうちはいいけど、ゴールした時や行き詰った時には、ボルダリングとは違う景色が下に見えている。オートビレイに確保されているとは言え、降りる(落ちる)の怖いな……そう思ったので、何本か登ってみたが、全てクライムダウン(自分でホールド掴んで降りること)した。余計に疲れたが、オートビレイに慣れていないのと、それ以上にオートビレイを信用しきれないのでそうしたのだ。

オートビレイを体験する人みんなにそうしたほうがいい、とは言わない。クライミングは自己判断・自己責任が当然で、オートビレイをどう活用するかも判断が分かれるところだろう。便利だが、通常のトップロープと全く同じとは言えないもの。それがオートビレイなんだろう。



 さて、僕が某ジムでオートビレイを体験したいとスタッフに申し出た時の話だ。
スタッフから説明を受けたのは、以下のような項目になる(細部は異なるかもしれない)。

  • オートビレイは常に上に引っ張られているので、止めていないと巻き上がっちゃう
  • 落ちるとブレーキがかかってゆっくり降りられる(3mくらいで一度試すよう言われた)
  • 左右に振られると危ないので、オートビレイのある部分の壁だけ登ること

以上である。
これで十分だと言えるだろうか?

僕がスタッフなら、こういったことも付け加えるだろう。

  1. ボルダリングやトップロープとは若干感覚が異なるが慣れてほしい
  2. チョークは腰につけられるものがいい。無ければ貸し出す
  3. 降りる(落ちる)際は、下に人がいないか確認して、出来れば声をかけること
  4. オートビレイも絶対ではない。余裕があればクライムダウンしてもいい

1は前述。2は僕が既に腰につけていたので言われなかったのかもしれない(ハーネスも貸してもらえる。料金は何も無しでも一律同じだった)。気になるのは3と4だ。

3は、リードクライミングなら当然のことじゃないのだろうか。お客さんは多くはなかったがゼロでもなかったし、下を通る場合だってある。そういえばそもそも、他のお客さんにも「ここはオートビレイがあるから上に注意して」等と声かけしてる様子もなかったが。

4は、そもそもスタッフの立場としては「自分とこのジムに設置してあるオートビレイは絶対安全である」というスタンスでサービス提供しないと立ち行かないって話もあるのかもしれないが、万が一事故が起こった際、責任の所在はどうなるのだろうか。

そういったことを気にしつつオートビレイを利用したのだが、さてどうなんですかね。

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